メタロイヤルVS1500ZM
ここで今更いわなくても、旧リョービのフラッグシップの名機(?)として語られてきました。
実際はもう少し黒っぽくて墓石みたいな色
"ROTARY FLAT OSCILLATION"=RFO
スプールのスカートにも誇らしげに書いてあります。
このほか、超堅牢なボディ、ラチェット方式のストッパー、ハンドル取り付け基部の二重構造など、頑丈で精度が高いという評判に違わぬリールです。
◆迷い
ホントは「ドデカコンパクト」みたいな2000ZMを使ってみたかったのですが、売ってねぇし、相場も高いし (# ̄3 ̄) ブー。1500ZMはスプール径40mm。シマノでは98系3000番/現行2000番クラス。シーバス用としては小さいかなという感じを受けます。サクラマスなんかだと、イメージに合うかもしれません。
しかし、だからといって、仕方なく1500番を買ったわけではありません。2000番=310gと1500番=290gの重量差20gが問題でした。R@Jによれば、ボディは共通だがローターは別設計だそうです(これはこれでスプールだけ換えるより良心的)。またスプールリングが分厚いため、おそらくリールの前方が重くなる、つまり前後バランスが悪そう・・・。2000番をお持ちの方におかれては申し訳ない。しかし実際、rreelさんもそう書いてたし・・・。さぁ!これで
2000ZMを諦め、1500ZMを購入する自分への言い訳ができました(笑)。
◆時代のロングスプール。
個人的には、98TP以来のロングスプールです。スプール径が同じ場合、ロングスプールの方がリングのエッジと残りラインの高さの差が小さくなるため、ライン放出抵抗が小さくなりそう・・・とか考えられたのでしょうか。どうして廃れたんでしょう?ラインが出過ぎるとか、首振りが大きいとか?
スプールの糸巻き部分に対してオシレート幅が若干不足気味に思えます。これは一つには、大きなテンションをラインにかけて巻くと、アームカムが微妙に開いた状態になり、やや後ろ巻きになることと関係があるのではないかと思っています。
もう一つ。発売後、リング径を若干拡大する「ゼロテーパー」への仕様変更(短縮化如何は不明)があり、旧仕様の2000ZMのスプールを新仕様に交換してもらったという話を伺いました。R@Jに尋ねてみましたが、「私の記憶にはない」というお返事でした。聞いちゃマズかったか(汗)。また、この変更が1500ZMについてもなされたかどうかも不明です。
色々あった(らしい)スプールですが、ともあれ、セルテートとかシマノのクロスギヤほどではないにしても、普通にキッチリ巻けます。
◆やっぱりRFO
もういい?
実際に見て、このレールに再び感心しました。
すごく綺麗ですが、鋳造?彫り?
パーツ単位の写真を取り忘れました(汗)。これはイクシオーネ1000iのプルギヤ(オシレートギヤ)とスライダーです。まるでフライリールのような美しさがありますな。
イクシオーネのスライダーは亜鉛製
亜鉛製のスライダーやギヤは柔らかく、磨いたり削ったり割と簡単にできます。また、スプールシャフトを指でつまんで押して引いてハンドルを回転させると、ギヤ周りが鍛えられるのか、ゴロ感が消えることもあります(オススメはしません)。実際、私のS字カムのリールはテキトーな調整を加えて効果が上がっています。ただしRFOに関しては、写真のようにスライダーの溝が直線で摩擦が少ないので、S字カムの場合よりも亜鉛製の恩恵はないかもしれません。
他方、メタロイヤルのスライダーは、材質はよくわかりませんが、とても硬そうです。マスターギヤと同じく超超ジュラルミンかもしれません。
パーツ入手も困難だろうから、そっとしておくことにしましょう。
◆石臼
10年前のリールですから、現行製品のキレはありません(中古でもあるし)。アルミローターも肉抜きしてある割には重いため、慣性が強いです。さらに、イクシオーネのWハンドルで試すと、小さいですが芯ブレも感じます。
でも、そういう繊細な造り方はしてないんだろうなと思います。外装も頑丈(ただし塗装は除く)、内部パーツも硬くして精度を出す。瞬間ストッパーなんかないから、漏れない程度にグリスをたくさん入れておけば、水洗いにも十分耐えそうです (=´∇`=)。
正直言って、巻き心地・剛性
感に関しては、
同時代の98ツインパワー(ただし14BB化)に負けてると感じます。いや、念のため言っておくと、「カチンカチン」もなく、一般的なカム式より間違いなく滑らかです。しかし、目指したのはそういう部分ではなく、やっぱり耐久性なんでしょう。
この無骨でどこか垢抜けない感じ・・・ハンドルを回すと、このリールの外見と相俟って、まるで
石臼で粉を牽いているような(汗)。
【何か気付いたら続く】
【追記2006/3/11】
釣りから帰って見てみると、ラインはスプール幅いっぱいに、しかも美しく巻かれていました。したがって、部屋でラインを巻くときのテンションは程々に、などと言いたいところですが、釣り場で1度遠投すれば済むことですね。巻き心地もかなり滑らかになりました。Wハンドルにすればもっと・・・。
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